それは下町のある商店街のお祭りのコンパニオンをすると言うアルバイトでした。
派手目で目立ちたがり屋の友達から誘われて一緒に引き受ける事にしました。
彼女は目立ちたがり屋でコンパニオン、モデル等のアルバイトに憧れていて、
そういった派遣会社に登録していました。
当日はいつもより念入りにお化粧して、
普段は余り履かないハイヒールを履いてさっそうと現地に向かいました。
しかしお祭りコンパニオンというのは、商店街のマークが入ったハッピを着せられて、
チラシの配布、金魚すくいや風船配り、抽選会のアシスタントをするという内容でした。
バッチリとお洒落して乗り込んで行った私達はちょっと、
いやかなり拍子抜けしてしまいました。
でも私はどちらかと言うと庶民派でおじちゃん、おばちゃん、
そして子供を相手にするのは得意な方なので、
気がつくととすっかり『下町のお姉ちゃん』にハマっていて、
抵抗なくそのコンパニオンもどきを楽しんでいました。
もちろん履き慣れていないヒールで行った事は後悔しましたが。