交通量調査のバイトは道路の端に座って車の数をかぞえるだけのラクな仕事。
そんなふうに考えて、日当一万円の募集に応募したことがあります。
実際の現場に出てみると、たしかに椅子に腰かけて車をかぞえるだけの簡単なお仕事でした。
十時間で一万円ですから、時給千円。不景気なこの時代には、悪くないお給料です。
ただ、季節が最悪でした。なにしろ十二月下旬という、真冬シーズン。
しかも、私の担当は22:00~08:00。
くわえて最悪なことに当日は雨が降ってくるという、
地獄のような一晩をすごすハメになりました。
決められた場所で調査しなければならないため、
雨を避けることもできずバイト仲間と二人そろって傘をさすしかありません。
びしょぬれになりながら寒さに震える手でカウンターをカチカチ押すのは、
懲役刑かと思うほどでした。
夜が明けて拘束時間が解けたあとに飲んだコーヒーのおいしかったこと!
以来、交通量調査に応募するときはできるかぎり、
当日の天気予報をチェックするようにしています。