高校の友だちのお母さんが、中華街の店でパートをしていたので、
そのツテで、その友達と私の二人が、夏休みにウェイトレスのバイトをすることになりました。
仕事が終わるのは、毎晩9時くらい。親には部活があるとウソをつきました。
その店は中華街でも1、2を争う有名店。
お客さんの中には、芸能人などテレビで見かけたことのある人も、結構いました。
厨房から料理を運ぶのが仕事でしたが、「スープ」や「鯉の丸揚げ」などは重くて大変。
何回かスープをこぼしたことがあります。
でも一番大変だったのが、ずっと立ちっぱなしということ。
毎晩、脚がパンパンになりました。
夕飯は、店の奥で従業員用に用意されたものを食べます。
よく賄いは、その店の新人コックさんが作ったりしていますが、
この店には、従業員の食事作り専用に雇われたおばさんがいました。
このおばさんの料理ですから、中華街といっても、ほとんど和食。
料理が上手で、そうめんのつゆも、出汁からすべて、おばさんが取っていました。
帰りに、その店の売店で売っている一番安い中華菓子を買い、
バスを待つ間に食べるのが楽しみでした。
夏休みの思い出のアルバイトです。