学生時代の夏休みのアルバイトです。
仕事の内容は、出版物の仕分け。書籍の流通の会社です。
各書店から注文があった本や雑誌を、それぞれの出版社へ注文。
取り寄せた本を、書店ごとにまとめて梱包し、1つの荷物に作ります。
私がやった仕事は、その1つ1つの荷物を、
書店のあるエリアごとに仕分けし、カートに入れていくというものでした。
荷物はベルトコンベアーで流れてきます。
そのすべてを目でチェックし、自分が担当するエリア(複数)の番号が表示されているものを拾い上げるのです。
そうして仕分けられた荷物は、それぞれのエリアへ運ぶトラックの運転手が、自分で積み込みます。
単純な力作業のようですが、かなり細かい神経が不必要な仕事でした。
拾い上げて一度カートに積んでしまえば、
もうそれでチェックされることなく、トラックに積み込まれてしまいます。
ミスもしました。
書店から日にち指定されていた荷物を、私がちがうカートに入れてしまい、
その日のうちに正しい書店に届けなければいけないので、
上司が自分の車でその荷物を取り戻しにいった、という大チョンボもありました。
なんでもそうですが、最初のうちは仕事は遅いですが、
慎重にやりますので、かえって大きなミスはしない。
少し慣れてきたころで、そういう大チョンボが生まれてしまったのです。
あと、作業は屋内でやりますが、カートは外に出して、
トラックに積み込みますので、雨の日は大変でした。
なにしろ荷物は書籍類。
もちろんビニールで梱包してありますが、
仕分けなどの作業で小さな穴が開いてしまうのは避けられません。
本が濡れたらアウトなのです。
バイト中、朝雨が降っていると「今日は大変だ」と緊張したことを覚えています。